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5−12耳をすませて(音環境学習)

(小学校4年学校裁量・学級活動)
庄司節子(丸山町立丸小学校)
1 背景・ねらい
「耳をすませて」は、音環境学習をプログラムして教材化したものです。五感のひとつとしての「聴覚」は重要な感覚です。自然のさまざまな営みの音を聴くことによって、自然を深く理解することができるはずです。音を聞くというしぐさ・感じる内容は人によって違うことを認めつつ、次の点を大切に扱っていきたいと思います。
・ 心を傾けて聴くという習慣をもつ。
・ 聴く人によって、感じる音が違うこと。音が時間的にも変化することに気づく。
・ 音の動きや距離・方向を聞き取り、種類・音の構成を知る。
・ 聴覚の重要性の認識を深める。
・ 聴覚と音を通しての表現力を高める。
・ 環境の中の音をとらえる。
自然体験は、自然の中で深い内的な体験を味わうことが目的です。成長過程にある子どもに豊かな自然体験をさせることによって、『自然こそ最高の遊び友達』であることを伝えたいと思います。そうすることで、子ども自身が、自然と融合し自らをその一部と考え、やがては自然に対して心を開いていくでしょう。さらには、自分を取り巻く環境に深く「気づく」ことができると考えます。
五感を使い想像力をはたらかせ、自然の世界を深く理解しその尊さに気づくならば、それはまさしく子どもにとって感動的な発見となるに違いありません。
本題材は、五感(聴覚)を通して、作られた音の世界から地域の自然の音に耳を傾ける体験によって、自然に親しむ、自然を大切にしようとする心を育てていきたい。また、人によって音の聞こえ方には違いがあることを認めたり、友達の気づきに共感したりできる態度も育てたいと考えます。
第二次(本時)は、石堂寺から尾形家の道を歩きながら自然の音を聴き、記録します。その聴こえた音をグループや全体の場で発表しますが、聴く時には友達の意見に共感したり、違いを認めたりするような態度で臨みます。
題材の後半に、サウンド・ストーリー作りと発表会を計画しました。木の枝や葉・空き缶などの材料を使った音作り。体験してきたことやその体験から想像をふくませて割るお話作り。これらの過程や発表の場で、あたかも自然の中にいるようなあたたかさや心地よさを感じ取れると期待しています。
○ 題材のねらい
・ 自然環境に身をおくことで、感覚をとぎすます。
・ 身の回りにはさまざまな音があることに気づく。
・ 自分を取り巻く環境について考えることができる。
・ いろいろな材料を使い音作りや、お話作りをすることができる。
2 指導計画
学校裁量・学級活動(7時間扱い)

 

 

 

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